特集 遺伝子検査―診断とリスクファクター
3.遺伝子診断の実際
1) 悪性腫瘍 (7)白血病
東田 修二
1
Shuji TOHDA
1
1東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 臨床検査医学分野
キーワード:
WHO分類
,
染色体転座
,
融合遺伝子
,
微少残存病変
Keyword:
WHO分類
,
染色体転座
,
融合遺伝子
,
微少残存病変
pp.1388-1394
発行日 2007年11月30日
Published Date 2007/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101427
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はじめに
近年,白血病の分類が,これまでの骨髄塗抹標本の細胞形態の観察に基づくFAB分類から,染色体・遺伝子所見を加味したWHO分類に移行した.特に急性骨髄性白血病(acute myelogenous leukemia;AML)では,表1に示すように,特異的な染色体・遺伝子異常を呈する症例が独立した病型となった.白血病は染色体・遺伝子レベルの病態研究が早くから行われており,検体として腫瘍細胞を採取することが容易であるため,20年前ごろから染色体・遺伝子検査が臨床に用いられている.この分類法の移行に伴い,診断における染色体・遺伝子検査が必須になった.
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