今月の主題 ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)と子宮頸癌
検査技術
in situハイブリダイゼーション法
飯原 久仁子
1
Kuniko IIHARA
1
1杏林大学医学部病理学教室
キーワード:
in situハイブリダイゼーション
,
HPV
,
可視化
Keyword:
in situハイブリダイゼーション
,
HPV
,
可視化
pp.843-847
発行日 2007年8月15日
Published Date 2007/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101270
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in situハイブリダイゼーション(ISH)法は,DNAやRNAの局在を細胞レベルで検出・可視化するためのテクニックである.DNAやRNAを抽出せずに,in situ(それらが存在する本来の場所で,すなわち細胞中もしくは組織中で)ハイブリダイゼーションによって検出することにより,形態所見と対比できる点が,すぐれている.特にDNA-ISHはヒト以外のゲノム,感染症病原体が主な観察対象であり,HPVなどのDNAウイルスの検出には適している.シグナルの可視化も,非放射性プローブ標識で,放射性標識にほぼ匹敵する結果を得られるようになり,より簡便に検出できるようになった.ISH原理や方法ならびに,ISHによるHPVの観察などについて具体的に解説する.
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