シリーズ最新医学講座―遺伝子診断 Technology編
ハイブリダイゼーション(総論)
川口 竜二
1
,
引地 一昌
2
Ryuji KAWAGUCHI
1
,
Kazumasa HIKIJI
2
1(株)エスアールエル遺伝子染色体解析センター研究開発課
2(株)エスアールエル遺伝子染色体解析センター
キーワード:
ハイブリダイゼーション
,
プローブ
,
核酸検出法
Keyword:
ハイブリダイゼーション
,
プローブ
,
核酸検出法
pp.203-208
発行日 1996年2月15日
Published Date 1996/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902831
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ハイブリダイゼーションの原理
一本鎖化されたDNAは親和性の高い他の一本鎖DNAやRNAとそれぞれ水素結合をすることができ,2本鎖を形成する.この2本鎖の形成は塩基の相補性により行われる.すなわち,アデニン(A)はチミン(T)〔またはウラシル(U)〕と2重結合で,またシトシン(C)はグアニン(G)と3重結合を行う.この塩基鎖同士が結合することをハイブリダイゼーション(対合)と呼ぶ.通常DNAは2本鎖で存在するが,熱変性により容易に一本鎖化する.そこで,あらかじめ配列が明らかな標識した遺伝子(プローブ:probe)とハイブリッドを形成するかどうかを調べることで目的遺伝子を検査(または解析)することができる.そのためのいくつかの方法が開発されている.
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