今月の主題 薬物代謝酵素の遺伝的多型―特に個別化薬物治療を目ざして
総説
薬物代謝酵素の遺伝的多型と臨床的意義―第Ⅱ相酵素
小澤 正吾
1
,
神野 透人
2
,
斎藤 嘉朗
3
,
澤田 純一
3
Shogo OZAWA
1
,
Hideto ZINNO
2
,
Yoshiro SAITO
3
,
Jun-ichi SAWADA
3
1国立医薬品食品衛生研究所薬理部
2国立医薬品食品衛生研究所環境衛生化学部
3国立医薬品食品衛生研究所機能生化学部
キーワード:
抱合酵素
,
第Ⅱ相酵素
,
遺伝的多型
,
UDP-グルクロン酸転移酵素
,
N-アセチル転移酵素
,
硫酸転移酵素
,
グルタチオン-S-転移酵素
,
チオプリンメチル転移酵素
Keyword:
抱合酵素
,
第Ⅱ相酵素
,
遺伝的多型
,
UDP-グルクロン酸転移酵素
,
N-アセチル転移酵素
,
硫酸転移酵素
,
グルタチオン-S-転移酵素
,
チオプリンメチル転移酵素
pp.129-137
発行日 2004年2月15日
Published Date 2004/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100838
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〔SUMMARY〕 第Ⅱ相酵素の中には,遺伝的多型が比較的多く認められるものがあり,薬物応答の個人差や代謝異常の一因となっている.酵素活性の著しい変化をもたらす遺伝子型のタイピングは,いずれ臨床検査の一部として定着するものと予想される.本稿では,いくつかの第Ⅱ相酵素,特に,UDP-グルクロン酸転移酵素(UGT),N-アセチル転移酵素(NAT),硫酸転移酵素(SULT)等の抱合酵素を中心に,これらの酵素をコードする遺伝子の多型およびそれらの臨床的意義を解説したい.〔臨床検査48:129-137,2004〕
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