今月の主題 肝臓癌の臨床検査
各論
肝臓癌の腫瘍マーカー―2.PIVKA-Ⅱ
藤山 重俊
1
Shigetoshi FUJIYAMA
1
1NTT西日本九州病院肝臓・消化器内科
キーワード:
肝細胞癌
,
腫瘍マーカー
,
PIVKA-Ⅱ
Keyword:
肝細胞癌
,
腫瘍マーカー
,
PIVKA-Ⅱ
pp.1219-1224
発行日 2005年11月15日
Published Date 2005/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100287
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〔SUMMARY〕 PIVKA-Ⅱ(protein induced by vitamin K absence or antagonist-II)はdes-γ-carboxy prothrombin(DCP)とも呼ばれている肝細胞癌に高い特異性を有する優れた腫瘍マーカーであり,AFPやAFP-L3分画と相関がなく互いに相補的な関係にある.B・C型慢性肝炎や肝硬変などの肝細胞癌高度危険群のフォローアップに際しPIVKA-Ⅱの定期的な測定は肝細胞癌の早期診断につながる.また,肝細胞癌の生物学的悪性度の指標,門脈浸潤・予後予測,治療法選択上も有用で,さらに画像診断に加えてPIVKA-Ⅱや他の腫瘍マーカーの推移をみることによって,治療効果の判定がより的確になるとともに,他の検査所見に先駆けて上昇することもあるため再発のよい指標となる.〔臨床検査 49:1219-1224,2005〕
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