今月の主題 採血
合併症・事故
症例―採血後に起きた皮下腫瘤の一例
藤田 浩
1
,
山城 三千代
2
,
千葉 正志
2
1東京都立墨東病院輸血科
2東京都立墨東病院検査科
pp.308-309
発行日 2006年3月15日
Published Date 2006/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100050
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
【目的】 採血合併症には,神経損傷,皮下出血(血腫),血管迷走神経反応等がある.今回,採血後動脈穿刺後の血腫(仮性動脈瘤)が疑われ,除外診断にてリンパ管損傷と診断し得た稀な事例を経験したので報告する.
【症例報告】
症例:68歳,女性
主訴:皮下腫瘤
現病歴:関節リウマチにて当院リウマチ膠原病科にフォローアップ中の症例.平成17年3月22日,定期的な採血検査のため,中央採血室にて採血を実施した.右尺側正中皮静脈から穿刺し,採血は何事もなく完了した.採血当日は採血部位の異常等認められなかった.採血翌日夜に採血部位に腫瘤があるのに気付き,2日後採血後皮下腫瘤にて中央採血室を訪れた.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.