レポート
手術部の建築と運営の調査
柳澤 忠
1,2
1名古屋大学
2名古屋市立大学(建築学)
pp.321-326
発行日 2002年4月1日
Published Date 2002/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903516
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「よい建築」は従来の建築ではできなかった方式が運営可能になり,適正な職員構成で効率的に成果が上げられる建築である.そのために建築設計者は将来運営する人と十分な協議を行う必要があるが,既存の建築がどう使われ,いかなる問題があるかを日頃より調査し,認識しておくことが大切である.特に自らが設計した建築の運営状況は調査しないといけないが,意外にそうした調査例は少ない.そこで筆者自身が基本計画を行った2病院(竣工後5〜10年経過)の調査をご紹介したい.
今回の調査例は手術部建築平面型で論争の多いクリーンホール型(供給ホール型)であり,第1回病院建築賞(平成4年)を受賞した碧南市民病院と,医療福祉建築賞(平成10年)を受賞した市立岸和田市民病院の手術部である.いずれも増築計画があり,現在工事が進行している.碧南市民病院は平成13年11月12〜13日に,岸和田市民病院は平成13年7月24〜25日に調査を実施した.調査は健康デザイン研究会手術部研究会が担当し,調査員は筆者・棚橋秀行・山本和典・宮原隆志・永田啓・矢永勝美であり,全員の協議で本稿をまとめた.
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