医療を支えるファシリティマネジメント7話・5
建築規模の計画は経営の要
柳澤 忠
1
1名古屋大学・名古屋市立大学
pp.834-835
発行日 2002年10月1日
Published Date 2002/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903631
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病院建築をどれだけの規模で作り,どれくらいの期間使用するかは,ファシリティマネジメント(FM)の最大の課題です.病院を健全な経営体と考えれば,施設投資と施設活用が経営の要なのですから,新築・増築の規模計画が課題となるわけです.一般には資金によって規模が決まるのですが,病院ではその機能や性格によって要求される規模が違ってくるので,両者をうまく調整するのが大切です.どちらか一方を条件として決定せずに,調整しながら両者を決定していくことが望ましいと思います.
従来の病院計画では病床数を唯一の指標として規模を考えてきました.病床数が決まれば建築面積も職員数も決まったのです.しかし,平均在院日数短縮の流れに伴う病床数の削減や,救急や外来診療から日帰り手術などを行うことを考えると,規模計画を病床数で決定するのは限界がありそうです.
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