データファイル
平成14年度医療制度改革について
pp.55
発行日 2002年1月1日
Published Date 2002/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903457
- 有料閲覧
- 文献概要
(略)医療保険制度は,医療提供体制の在り方,医療技術の発展,介護保険制度や年金制度との関わりも強く,単独で論ずることの限界はあるものの,医療制度改革が緊急の課題であることを踏まえ,次のとおり総括するとともに,併せて,当部会における様々な議論を別添の「社会保障審議会医療保険部会における議論の概要」として整理した.
1.我が国の医療保険制度は,第二次世界大戦前に始まり,戦後,ベバリッジ報告の影響の下で,年金保険,失業保険,労災保険とともに社会保険を形成し,1961年に国民皆保険を達成した.今日,医療保険制度は,社会保障制度の中核を担っており,国民生活に不可欠の役割を果たしている.しかし,少子高齢化が一層進展し,1990年代以降経済が低迷する中で,医療制度については累次の改正が行われたものの,抜本的な改革が実現されないままに,医療保険財政は悪化し,制度としての持続可能性が危ぶまれる状況に至っている.
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.