特集 社会保障改革と病院
高齢者医療制度改革と病院医療—求められる患者中心の医療・医療費の適正化と情報開示
鈴木 久雄
1
1健康保険組合連合会
pp.947-951
発行日 2001年11月1日
Published Date 2001/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903408
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内閣府は,8月に日本と諸外国の高齢者の生活意識を比較した「高齢者の生活と意識に関する国際比較調査結果」をとりまとめ,公表した.それによると,日本の高齢者は「ほぼ毎日から月1回くらい医療機関を利用」する人が60.2%と,他の4か国(アメリカ,ドイツ,スウェーデン,韓国)と比べ最も高いことがわかった.医療サービスに対する満足度は32.2%で,5か国中2番目に低い数値である.また,診療所より病院での受診割合が62.7%と,他国よりも大幅に高くなっている.
こうした調査結果からも,わが国の国民皆保険制度のよさの反面,必ずしも患者の満足度は高くなく,病院での課題も含めた医療改革の必要性が浮かび上がってくる.
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