特集 変革に立ち向かう病院―病床削減と人材難に対処する
医療制度改革が病院に求めるもの
大道 久
1
1日本大学医学部社会医学講座医療管理学部門
pp.286-290
発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100519
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医療制度改革関連法が,2006年6月に可決・成立した.関連法は健康保険法の一部改正や第5次医療法改正を中心としたもので,現行の老人保健法も「高齢者の医療の確保に関する法律」として一新され,後期高齢者医療制度が創設される.1990年代から論議されてきた超高齢社会に向けた新たな医療保障制度の枠組みが一応整えられ,それらの一部はすでに施行に移されている.
今回の医療制度改革の内容は,少子高齢化の急速な進行を見込んで制度の抜本的な見直しを図ろうとするものであり,病院の対応もかつてなく厳しいものになっている.本稿では,病院に求められる多岐にわたる課題のなかから,まず健康保険法の一部改正による医療保険制度改革の全体像を俯瞰したうえで,医療法改正に伴う情報提供の促進と医療計画制度に関連したものを中心に述べておく1).
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