特集 医療専門職の需要と供給
医師の人材市場—流動化しつつある医師のリクルート状況/数量的充足で解決されない医師の供給/メガコンサルタンツにおける医師の需給の変化/医師の人材市場の現況と今後の展望/全国自治体病院協議会における医師斡旋の現状と課題
井関 敏哉
1
,
巽 裕一朗
2
,
田中 里沙
3
,
宮崎 敬二
4
,
戸澤 一光
5
1株式会社日本医療情報センタージャミックリクルート
2フォリオメディカルスタッグ
3株式会社メガコンサルタンツ
4株式会社ドクター・バンク
5社団法人全国自治体病院協議会業務第一部
pp.937-943
発行日 2000年11月1日
Published Date 2000/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903125
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医師の求人状況
近年,病院などの医師の募集は確実に伸びている.医局人事を主導にしながらも,質・量の両面でニーズを満たしきれない不満から,民間業者などの仲介による医師の独自確保を医師採用の大きな柱の一つにしてきているのだ.(株)日本医療情報センターに寄せられる医師の求人状況を見ても,1990年代後半から伸び始めている.
中でも,特に注目すべきは地域別の求人状況の変化である(表1).以前は都市部における求人が中心だったが,大都市を中心に売り手市場だった医師の需給関係が逆転しつつあり,今や医師の充足度は地方都市にまで広がりつつある.特に首都圏,東京の求人割合は激減しており,逆にその周辺の関東地方,または東北地方の求人割合が高くなっている.
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