特別寄稿 実践から病院情報システムの功罪とそのあり方を考える
3.山で潮干狩りをしないためには(その2)
田原 孝
1
,
日月 裕
2
1日本診療録管理学会理事・日本診療情報管理機構
2市立豊中病院麻酔科集中治療部医療情報部
pp.230-233
発行日 2000年3月1日
Published Date 2000/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902944
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開発組織と意思決定,その後の問題
日本の病院,特に国立,公立,公的病院などは大学医局の影響が強いため診療科の独立性が強い.また,国立,公立,公的病院は官僚機構の影響も強く,事務部門,薬剤部門,看護部門などの独立性も強く横の連絡が少ない.そのため,科内,部門内のみの定型作業に関しては効率よく決定や実行が可能であるが,科や部門を超えた決定,実行については非常に不得手であり,かつ困難である.
オーダリングシステムを代表とする医療情報システムは多数の部門が関与する横割りのシステムである.そのため,その開発は縦割りの既存の組織内では難しい.
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