レポート
医療法人慶友会におけるISO 9001の導入
吉田 威
1
,
平田 一廣
2
,
川原 弘成
3
,
加賀 嵩義
3
1医療法人慶友会
2医療法人慶友会ISO
3医療法人慶友会ISO推進室
pp.1041-1045
発行日 1999年11月1日
Published Date 1999/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902851
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ISO審査登録の動機,目的と意義
1.動機—慶友会の実態と社会的 背景
医療法人慶友会は1981年12月に31床,職員30名の個人病院として出発してからわずか16年で,病院本体は263床,老人保健施設86床,訪問看護ステーション3施設,肝臓病センター,健康相談センター,在宅医療福祉センター,そして関連の社会福祉法人の特別養護老人ホーム,北海道医療株式会社,その他とハード面の整備を急速に行った.また,職員数は社会福祉法人を加えると400名を超える状態になった.このような急激な成長に伴い,ソフト面の内部充実が必要となった.
日本の医療は,国民全員に平等な医療を提供するという敗戦後からの目標が,国民皆保険制度や,病院ならびに診療所の量的拡大で達成され,次に経済成長の鈍化,急激な少子・高齢化の対策として医療費抑制と高齢者ケアが中心課題になっている.これらの時代背景の中で,医療機関として考えなければならないのは,「医療の質の向上」と「経営の健全化」である.これらを実現するためには,慶友会としても組織体制の強化が必要になった.
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