特集 改めて癒しの環境を問う
諸外国における癒しの環境づくり
野村 みどり
1
1東京都立保健科学大学
pp.851-853
発行日 1999年9月1日
Published Date 1999/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902801
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こどもの病院——癒しの環境づくりに関する国際的動向
1950年代以降,スウェーデンでは保母のイヴォンニー・リーンドクヴィストによるプレイセラピー,アメリカ合衆国では心理学を専門とするエンマ・プランクによるチャイルドライフなどの子ども支援プログラムが発達してきた.北米ACCH(Association for the Care of Chil-dren's Health,子どものヘルスケア協会,1965年設立),北欧NOBAB(Nordic Children Needs in the Hospital,北欧病院における子どものニーズ協会,1979年設立),欧州EACH (European Association for Children in Hospital,欧州病院のこども協会,1988年設立)などの活動によって,総合的な子どものための支援プログラムや病院環境の整備が,多分野の連携の下推進されてきたことは注目される.
特に,1977年スウェーデンにおいて,小児医療にプレイセラピーは不可欠なものとして確立したこと,また欧州EACHの設立と同時に,国連子どもの権利条約に基づいて,子どもの病院環境が具備すべき条件を10か条にまとめたEACH憲章が作成されたことは注目される(図).本年は,第6回EACH会議(1999年11月11日〜14日,ミラノ,イタリア)が開催される.
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