癒しの環境
ディズニーに学ぶ癒しの環境
森田 仁士
1
1ヘリオス会病院
pp.801
発行日 2000年9月1日
Published Date 2000/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903090
- 有料閲覧
- 文献概要
東京ディズニーランドは1983年4月の開園から,既に2億人以上の入場者を記録している.しかも驚いたことに,現在90%以上がリピーターである.一度入場した人の心をつかんで離さないディズニーのサービスの秘密から,同じサービス業の一つとして病院サービスを考えてみたい.
超高齢化社会となった現在,われわれが抱える疾患も様変わりしてきた.急性期疾患が減って,慢性期疾患が多くなってきたのである.言い換えると,長期間にわたり療養生活を余儀なくされる疾患が多くなった.病院のサービスは病気を治すことが一番の目標であるが,ただ病気が治ればよいというような時代ではなくなり,いかに高いQOL (qualityof life)を保ちながら療養生活が送れるかが重要視されてきている.そのためには体も心も癒される環境づくり(ハード面)と,医師,看護婦その他の職員による質の高い医療と心のこもった看護(ソフト面)との両者のグレードを最高のものにしなくてはならないのである.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.