主張
病床の機能区分と在院日数
U
pp.305
発行日 1998年4月1日
Published Date 1998/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902370
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急性期医療と,慢性期医療または長期療養とを区分しようとする論議が盛んである.従来のわが国の入院医療では両者が一体として機能してきたが,近年は高齢者の増加で入院が長期化する一方で,医療の高度化によりいっそう高密度の医学的管理が必要となっている.今後は両者が混在したまま医療を提供するよりは,機能を区分してそれぞれに相応した人員を配置し,施設・設備を整備することが適当であると考えられるようになったからである.
もう一つの背景には,医療費の支払い方式の問題がある.すなわち,今後は出来高払いと定額払いとを適切に組み合わせて,むだのない合理的な医療費の支払い方式とすることが必要とされ,当面は急性期の医療に対しては出来高払いを,慢性期の医療に対しては定額払いを適用することが適当であるということになったからである.
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