特集 退院後ケア
脳卒中後の在宅老人におけるリスク管理
大坪 亮一
1
,
山口 武典
2
,
在宅老人の家庭内リスク管理に関する調査研究班
1国立循環器病センター内科脳血管部門
2国立循環器病センター
pp.1113-1115
発行日 1998年12月1日
Published Date 1998/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902574
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生活様式の変化と高齢化社会を背景に,循環器疾患の有病率は増加し,死亡原因の40%を脳血管障害,心臓病などが占めている.殊に脳血管障害患者では,退院後も後遺症として何らかの障害が残ることが多く,寝たきり原因の第1位となっている.また,在宅療養中の患者における家庭内での再発,転倒による骨折・頭部外傷などの合併事故発生は,問題をさらに複雑化,深刻化させると思われる.
しかし,これまで在宅療養患者の在宅環境や,在宅療養中に発生した疾患や転倒事故などに関する大規模な調査はなく,在宅療養中の家庭環境,および疾患・事故発生の実態とこれに関与する医学・環境因子についてはいまだ不明な点が多いのが現状である.
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