特集 医療機能評価で病院はどうなる
日本医療機能評価機構の歩みと活動
大道 久
1
1日本大学医学部医療管理学教室
pp.634-638
発行日 1996年7月1日
Published Date 1996/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901852
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設立に向けた準備と機構
の基本的性格
平成7年7月に,財団法人日本医療機能評価機構の設立が認可され,病院機能評価事業が開始された.昭和60年に,日本医師会と厚生省が病院機能評価に関する検討を開始してから,10年目にしてその事業化が実現したことになる.ここまでに至ったのは,関係者の長年の努力の積み重ねによるところが大きいが,その背景には医療を受ける立場からの医療の質や適切さについての関心の高まりや,客観的な情報に基づいて合理的な社会の運営を行うことを求めようとする時代の要請があるといわなければならない.
関係団体の取り組みの状況を受けて,厚生省は平成5年から6年にかけて病院機能評価に関する検討会を設置し,医療を受ける者や保険者を含むそれぞれの立場からの意見を聞いた.同検討会における論議では,病院機能評価に期待するところが確認され,評価の視点や評価結果の扱いなどについて必ずしも意見は一致しなかったが,公益法人による第三者の評価組織を設立することでは合意をみた.
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