特集 病院経営と医薬分業をめぐって
薬剤指導管理業務の現状と将来
齋藤 侑也
1
1社団法人日本病院薬剤師会
pp.230-234
発行日 1996年3月1日
Published Date 1996/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901744
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病院と医薬品
疾病構造の変化に伴う医療需要構造の変化から,医療の提供は量的充実から質的充実の時代になり,患者への医薬品の有効性,安全性など治療上で有用な情報の提供が求められている.また,薬理作用が強く,使用方法に注意を要する医薬品が次々に市販されており,医薬品の使用上の注意,複数診療科・施設受診による医薬品併用上での注意など,広い領域にわたっての薬物治療上での説明,医薬品の適正使用が一層求められている.
一方,社会的に医療の流れが変化し,病院には入院患者を主体にした医療サービスの提供が求められている.そして病院の薬剤部門には,以前は病院経営上での薬価差益,市販にある製剤も院内で調製することによる利益の増幅,在庫医薬品量の抑制,外来調剤の迅速化などが求められていたが,現在は医薬品の適正使用に対応する業務が求められている.
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