厚生行政展望
大学病院の弊害
厚生行政研究会
pp.152-153
発行日 1996年2月1日
Published Date 1996/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901725
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はじめに
厚生省と文部省とが衝突している.厚生省は昨年11月に,卒後臨床研修の必修化を世に問う形で審議会の報告書を出した.一方,文部省の研究班は卒後臨床研修を必修化する必要性はなく現状のままで十分であるとの意見をまとめた.同じく11月に,中医協(中央社会保険医療協議会)は臨床治験期間中の患者に実施した検査,画像診断,投薬,注射料は保険を適用しないよう建議した.巷では厚生省(臨床研修指定病院)と文部省(大学付属病院)の縄張り争いだとの陰口がたたかれている.今回は大学病院の医局制度がもたらす弊害を中心に検討を行う.
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