特集 大学病院と関連病院との関係を問う
これからの医師の確保と大学病院
必要な医師は自院で独自に育成する
眞栄城 優夫
1
1沖縄県立中部病院
pp.130-131
発行日 1996年2月1日
Published Date 1996/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901720
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はじめに
沖縄県は,戦後27年間,日本本土の施政権の及ばない特殊事情のため,本土にみられるような大学病院と関連病院との関係が築かれることはなかった.復帰後,1県1医科大学政策により琉球大学医学部が創設されたが,開学後もまだ日が浅く,他府県とは異なった様相を呈している.さらに,医療の過疎地で,バックアップする特定の大学を持たずに,地域の基幹病院として,患者中心の医療を実施し,必要な医療は自己完結しなければならないという特殊条件が,他ではみられないシステムによる沖縄県立中部病院の,独特の病院運営と医師確保の手段を生み出すに至った.これらの点について論述し,医師の供給源としての大学病院について考えていきたい.
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