特集 問われる病院と地域の保健活動
病院と地域保健活動
地域社会と連携して広域圏における地域包括ケアシステムに取り組む三豊総合病院
今井 正信
1
1三豊総合病院
pp.1127-1130
発行日 1995年12月1日
Published Date 1995/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901670
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三豊総合病院の概要(図1)
三豊総合病院(以下,当院と略.)のある豊浜町は四国の香川県高松市より50km,瀬戸大橋から30 kmの,愛媛・徳島と香川の3県の県境に接した所,瀬戸内海沿岸の燧灘に面した三豊平野にある.農・水産物の豊かな田園地帯で三豊地域保健医療園(二次保健医療園)は1市9町から成り,人口約14.5万である.
当院は広域圏の基幹病院として発展してきた経緯もあり,1町の保健・医療・福祉をみるというよりも,各行政区の異なる1市9町の住民全体を中心としての保健・福祉を含めた医療事業を進めていかざるをえない立場にある.特に地域内の高度医療および救急医療を担当すると同時に,地域医師会と密接に連携して,各種の保健事業を進めることと,福祉面での事業も各行政と一緒に種々の試みを始めている.すなわち,地区医師会,行政および住民団体と連携を密にしない限り,包括ケアシステム化は困難な地域と言える.
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