特集 問われる病院と地域の保健活動
[事例紹介]病院の予防活動
人間ドック—病院経営における人間ドックの位置づけ
岸口 繁
1
,
大野 善市
2
1生長会府中病院
2生長会ベルクリニック
pp.1148-1149
発行日 1995年12月1日
Published Date 1995/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901675
- 有料閲覧
- 文献概要
人間ドックの開設と展開
医療法人生長会は1955年11月に和泉市で府中病院を創設し,本年満40周年を迎える.“ゆきとどいた診療”“ゆきとどいた看護”“ゆきとどいたサービス”を院是とし,地域に密着した医療施設として運営してきた.1971年より病院経営の近代化にふみ出し,1977年府中病院本館竣工,1982年には法人多施設化にふみきりベルランド総合病院を堺市に開設した.4年後には総合病院となり,医療機器の整備と各診療科への専門医の大学よりの派遣を受けて,地域中核病院として病院経営を進めてきた.
一方医学の進歩により我が国の疾病構造は一変し,成人病の増加により医療の質を大きく変化させ,予防医学の重要性が高まってきた.1954年聖路加病院で人間ドックが開始されてから,産業界・労働界団体の要望もあって急速にドック施設が増加し,1959年には人間ドック学会が,次いで総合健診医学会が発足し,健診の精度管理,人間ドックの問題点,検診の成果等が検討されてきている.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.