ケース・レポート
地域医療連携を軸とした在宅医療—在宅支援型病棟の活用
中根 晴幸
1
1浦和市立病院内科
pp.798-803
発行日 1995年8月1日
Published Date 1995/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901588
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地域として在宅医療・ケアを推進するには地域医療システム整備が必要であり,地域医師会と公的機関ないしは基幹病院との協調は重要なポイントの一つである.
浦和市では平成3年以来,市立病院に設置された医療連携室と30床のオープン床(共同診療型病床)を基盤として,診療所と訪問看護ステーションが在宅医療を受け持つ方式が地域に浸透しつつある.このオープン床には,①共同診療型紹介患者の初期段階での受入れ,②在宅医療患者が病状変化した際の受入れ,③一般病棟入院紹介患者の回復期での受入れ,④退院する患者の医療・介護上の院外向けの情報整理,⑤家族への介護指導など,地域連携・在宅支援病棟としての機能が集約されている.医療が専門分化した今日,こうした院内外に対するコーディネーター機能を主とした病棟の必要性が増すと考えられる.
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