特別記事
在宅支援病棟における看護—浦和市立病院さくらそう病棟の試み
中根 晴幸
1
,
小原 六子
2
1浦和市立病院さくらそう病棟診療部
2浦和市立病院さくらそう病棟看護部
pp.374-379
発行日 1995年4月1日
Published Date 1995/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904786
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地域医療連携の必要
高度・細分化する医療は大型病院(病)と地域診療所(診)の質的差異をさまざまな形で増幅しているが,社会の高齢化問題,在宅医療・ケアの問題など新しい医療ニーズが生じた時には,病・診いずれもが補い切れない部分が明らかになる.
例えば高齢者で常にある程度の医療依存度がある場合の在宅療養を可能にするには病院だけではどうにもならない.こうした症例は数が多く広い地域にわたる問題なので,病院からの訪問医療や看護の能力を超えてしまう.つまり地域診療所に受け持ってもらいたい症例である.かといって,診療所だけで在宅医療を受け持てるものでもない.何かの時に入院,救急,専門医療に対応してもらえる大型病院あって始めて,安心して在宅患者を診療できる.ここでは必然的に病・診の連携体制が必要になってくる.
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