特集 新看護体系で病院はどうなるか
新看護体系をどうみるか
松林 恵子
1
1日本看護協会
pp.348-350
発行日 1995年4月1日
Published Date 1995/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901487
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はじめに
平成6年10月の診療報酬改定から約半年がすぎた.新看護体系が示された当初は,複雑でわかりにくいとの意見もあったが,従来,病院経済にあまり関心を示してこなかった看護管理者が積極的に学習し,具体的な提案ができる力をつけはじめたようだ.その成果のあらわれなのか予想を超えるスピードで基準看護から新看護への移行が進んでいる.
新看護料は選択の幅が広く,病院の特徴にそった看護体制づくりを段階的に進める上で,次のステップの目標が立て易い.反面,増収を意識し過ぎると患者や職員への配慮が不十分となり,新たな問題が生じかねない.また,一般病棟では患者2:1まで保険料が支払われるようになったため,2.5:1看護料以下ではランクが下がるほど看護補助者が増すだろう.この変化への対処が遅れると,サービスの質の低下や看護要員間に混乱が起こるおそれがある.
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