現代病院長論
三流病院長のぼやき
中山 耕作
1
1社会福祉法人聖隷福祉事業団総合病院聖隷浜松病院
pp.266-273
発行日 1995年3月1日
Published Date 1995/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901468
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病院長として30年間やってきたこと,考えてきたことをお話したいと思います.30年間の経験を通して言えることは,病院長はその人の持ち味を生かしてゆくしかないということです.
さて,私どもの病院は社会福祉法人の田舎の貧乏病院で,「三流」病院の「三流院長」のぼやきとしてお聞き取りいただきたいし,ご参考になれば幸いです.一流院長は生まれつきの名院長.カリスマ的な存在で先見性とチャレンジ精神が旺盛で,何をやってもすべてに成功する.二流院長はすべてをスマートに処理され,病院経営もすこぶる順調です.私のような三流院長は周囲に支えられ,経験と勘だけで泥臭く何とかこなしている.人間は非常に単純で,試行錯誤を繰り返している.しかし,職員が一流ならば院長は三流でもいいのだと思います.
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