人
日本赤十字社医療センターで三度目の病院長を務める 森岡恭彦氏
萬年 徹
1
1三井記念病院
pp.232
発行日 1995年3月1日
Published Date 1995/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901459
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森岡院長は大学以来の友達なので,私は彼の人となりを比較的よく心得ている者の一人として,人物紹介をすることになったのであろう.同級生も官職にあるものはほとんど停年となった.国立大学医学部の停年教授は,教授であった故を以て,適,不適を問わず院長として天下る,だから病院は赤字に苦しむことになると世間では喧しい.漱石ではないが,とかくこの世は住みにくい.
それは兎も角,65歳までの間に3回病院長を経験する人物はなかなか珍しい.森岡君は現職中に東大の病院長をやり,停年後に関東労災病院,次いで日赤医療センターの院長を経験している.院長は部屋でハンコを押していればそれで務まるのだ,などのたわ言はさて置き,彼は自治医大の時は,病院の基本構想を練り上げて自治医大の臨床教育の何たるかを決定づけた.東大病院では患者さんに対するサービスを改善すべく積極的に働いた.関東労災では任期の短かったこともあり,また私も自分のことに追われていたのでよく知らぬ.
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