特集 ボランティアと病院—開かれた病院づくり
ホスピスを志向する東札幌病院のボランティア活動
田村 里子
1
,
斉藤 悦子
2
1東札幌病院医療相談室
2ボランティアグループ“いずみ”
pp.146-150
発行日 1995年2月1日
Published Date 1995/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901439
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コーディネーターの立場から
はじめに
かつては人の誕生や死は,地域社会に内包されて営まれてきた.しかし医療の専門分化が進むにつれ病院は,閉鎖性と隔離性を強め,その中に生と死が封じ込められたような感がある.医療のそういった流れのアンチテーゼとしてホスピスケアは生まれてきた.ホスピスケアが,人間性回復の医療と呼ばれるゆえんはここにある.そのホスピスを志向する当院では,開設当初より地域住民であるボランティアが医療チームの一員として参加してきた.社会へ開かれた病院,すなわちコミュニティ(Community,共同体)ケアを視界に入れた医療のあり方とも共通する.東札幌病院のボランティア活動について,ボランティアコーディネーターの立場から述べる.
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