現代病院長論
国立病院改革の軌跡—国立津病院での経験から(前篇)
岡崎 通
1,2
1国立津病院
2特定医療法人富田浜病院
pp.1024-1029
発行日 1994年11月1日
Published Date 1994/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901374
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はじめに
明日で長かった皆さんの研修もいよいよ終了で,この間に多くのことを学ばれました.したがって,院長論と銘打って大上段に振りかぶり,院長はかくあるべし,経営・人事管理は,医の倫理は,などといった抽象論はやめて,今日は私が実際にやってきた幾つかの事柄を具体的にお話しして,その中から私の考えと申しますか哲学を汲みとっていただくことにしたいと思います.この3月定年退官したばかり,もちもん,今ならこうするのだがと反省することも多くあります.
私は昭和54年7月に三重大学から国立津病院長に就任しました.「ひどい病院に来たな」というのが最初の偽らざる印象でした.しかし,ひどい病院ならやるべきことがたくさんある,やり甲斐のある病院だと考え直しました.
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