特集 在宅ケアと病院
〔対談〕在宅ケアの将来像
村瀬 敏郎
1
,
河北 博文
2
Toshiro MURASE
1
,
Hirofumi KAWAKITA
2
1社団法人日本医師会
2社団法人日本病院会
pp.317-322
発行日 1990年4月1日
Published Date 1990/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900615
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河北 本日は,「在宅ケアの将来像」というテーマで,日本医師会の村瀬先生とお話し合いさせていただきたいと思います.昨年秋に発表された「介護対策検討会」の報告書には,在宅ケアあるいは在宅介護の基本的な考え方として,「介護を受ける人が,可能な限りこれまでの生活を続けることができるようにする」ということが書かれています.これまで生活してきた町並み,あるいは多くの知人がいる生活圏のなかで,特に高齢者が今後どういう生活をしていくかが問われる時代になってきたことを裏づける指摘です.
そういう時代にあっては,物質的な豊かさだけでなく,精神的な生き甲斐が求められます.医療についても量から質への転換の必要性がいわれていますが,そんな状況のなかで,21世紀へ向けて,在宅ケアはどのように展開されていくのか,先生のお考えを伺いたいと思います.
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