特集 明るい病院づくり—快適サービスの神髄を求めて
サービスマインドの教育—「伊勢丹」百貨店の場合
安斉 久美子
1
Kumiko ANZAI
1
1株式会社伊勢丹新宿店販売推進
pp.44-45
発行日 1990年1月1日
Published Date 1990/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900544
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百貨店のサービスへの姿勢
東京・新宿地区の各百貨店は,昨年秋以降,競い合うように店内のリモデルを行って全面的に装いを新たにしました.いずれの百貨店の場合も,リモデルの背景に,“高級化,多様化,個性化”志向が強まっているお客様のニーズに的確に応えようとする狙いがあったことは,間違いないものと思われます.昨今は,商品自体の善し悪しにとどまらず,「快適な気分でお買物がしたい」「幅広い情報を得た上でお買物がしたい」といった欲求,いわば,「付加価値」を期待して百貨店を訪れるお客様が圧倒的に多く,それに十分に対応できる内部体制を整備する必要に迫られていたからです.それほどにサービスは奥の深いものであり,百貨店業界は常にそのあり方を模索してきたといっても良いでしょう.
お客様が期待する付加価値とは,ハード,ソフトの両面にわたる“サービス”に他なりません.各百貨店とも,リモデルを機に社員教育をさらに徹底させ,お客様のライフスタイルの変化に対応したサービスを提供しようと,気持ちを新たにしているのが現状です.ここでは,サービスマインドをもった社員を育成するために「伊勢丹新宿店」が行っている社員教育の概要について新人教育に焦点を当てながら紹介して,病院職員の教育を考える際の参考に供したいと思います.
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