特集 病院の長期療養サービス
ケアミックスの現状と将来
小林 武彦
1
1小林記念病院
pp.999-1003
発行日 1993年11月1日
Published Date 1993/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900505
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ケアミックスの定義
平成4年4月の診療報酬改定により,一病院内に基準看護病棟と介護力強化病棟が制度上混在可能となった.元来ケアミックスとは,一病院内に単に急性期病棟と慢性期病棟が混在することである.しかし,ここで言うケアミックスとは急性期医療を担当する出来高払い制の基準看護病棟と,慢性期医療を担当する定額払い制の入院医療管理病棟〔介護力強化病棟〕という医療内容,および診療報酬体系の異なる病棟を一病院内に併せ持つことを意味する.
一般病院がケアミックスを行う場合には,大体2つの大きな傾向がある.1つは医療内容・看護体制とも急性期を主体とした基準看護取得済み病院が,院内に点在する慢性期老人入院患者を一病棟に集めて,大部分を急性期基準看護病棟として,一部を介護力強化病棟にする場合である.一方,名称は一般病院であるが,内容的には慢性期老人入院患者が多く,付添婦のいる病院が,一部を基準看護病棟とし,その他大部分を介護力強化病棟とする場合である.
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