主張
病院における長期療養サービスの行方
O
pp.203
発行日 1993年3月1日
Published Date 1993/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900308
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我が国の病院が急性期の一般医療機能と長期療養機能を,ことさらに区別することなく合わせ持って今日に至っていることは周知のとおりである.従来からその平均在院日数が諸外国に比較して著しく長いことなどがしばしば指摘されてきたが,その主たる要因は高齢者も含めた生活支援的需要に病院が十分に対応しえてきたからに他ならない.
このような病院の状況に明確な問題提起をしたのが,昭和62年の「国民医療総合対策本部中間報告」であった.長期入院の是正を強く謳い,一般病院と慢性病院を区分する方向が示されて,長期療養施設体系の制度面からの検討の起点となったと見ることができよう.この流れを受けて施設類型化論が展開され,その後の医療法改正論議を経て,長い経緯の末に,今回の療養型病床群が制度として導入されることになったわけである.
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