看護管理の目・9
安全管理と事故処理の目
川嶋 みどり
1
Midori KAWASHIMA
1
1健和会臨床看護学研究所
pp.946-947
発行日 1992年10月1日
Published Date 1992/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900214
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患者は疾病を癒し苦痛を緩和できることを願って入院する.その過程で,疾病のなりゆき以外のハプニングによって,生命の危険に直面したり病状の悪化をするなどと思いたくないのが常であろう.だが,朝日新聞の連載小説「麻酔」(渡辺淳一)のように,予期しない医療事故は後を断たない.1つの事故が及ぼす影響は,それに出会った患者の生命や生活を奪うのみならず,身近な家族を始め周辺の人々にまで及ぶ.
その事故に直接・間接にかかわった医療関係者の苦悩も大きい.時に法的な裁きを受け,資格や身分を失うこともあり得る.明らかにミスがあり,医事紛争ともなれば,医療機関の設置主体が多額な賠償責任を負う場合も生じる.
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