連載 今,なぜ戦後医療技術史か・5
高齢者のQOLをたかめた技術
上林 茂暢
1
Shigenobu KANBAYASHI
1
1特定医療法人財団健和会みさと健和病院内科
pp.163-166
発行日 1992年2月1日
Published Date 1992/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900035
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QOLが問われはじめた80年代
リハビリテーション医学におけるADLからQOLへの発展
1980年代に入り,種々の分野でQOL (Quality of Life人生の質)が問われはじめた.なかでも障害者を対象とするリハビリテーション医学は,QOLを自らの技術目標として受けとめるにいたった.
20世紀に入りポリオや四肢の関節炎・切断を対象としてうまれていたリハビリテーション医学は,第1次,第2次大戦の戦傷者に対する取り組みのなかで,大きな発展をとげた.障害者の全人間的復権という理念が確立され,治療・予防にくわえ第3の医学として登場した,
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