特別記事
臨床における教育的雰囲気をたかめるためには
佐々木 アサ
1
,
保科 喜美子
2
,
浜田 綾子
3
,
泉谷 ハナエ
4
,
伊藤 千栄子
5
1天使病院分娩室・外来
2国立札幌病院産科病棟
3市立札幌病院産科病棟
4北海道大学病院産科管理室
5北海道立衛生学院助産婦科
pp.452-462
発行日 1976年8月25日
Published Date 1976/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205083
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伊藤(司会) 今日の話し合いのテーマは「臨床上の教育的雰囲気をたかめるためには」ということですが,やはりその場合,就職先で今まで学んできたことがある程度整理され,婦長や先輩のスタッフに良く受け入れられ,指導者側の立場としては卒業後何年にして最底どのレベルまで到達させるかという目標があることが望ましいと思います。在学中は時期的にここまでは修得させるという目標があり,その努力がありますが,就職先によって,受け入れにも差があり,したがってその後の伸び方にも差が生じると思われます。
それと旧カリキュラムで学んだ私たちの時代は喩えが悪いですが,でっち奉公のようにして先輩に付いて歩いてしごかれ,体で学ばされるところが相当あったような気がします。現在新カリキュラムになって教育レベルも高度のものになったわけですし,その評価もたくさん出されておりますが,その反面,基礎的なことでもあまりバリエーションの効かない卒業生が,いろいろな施設に配属されるので,受け入れ側の体制と先輩個々の面倒みの違いで全体的な質は高くなるかどうか…。
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