連載 医療機関で起きる法的トラブルへの対処法・40
診療ガイドラインと異なる診療を行ったとき
堀田 克明
1
1弁護士法人 色川法律事務所
pp.655-659
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541212215
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
■1 はじめに
『Minds診療ガイドライン作成マニュアル2020 ver.3.0』によりますと,診療ガイドラインとは,「健康に関する重要な課題について,医療利用者と提供者の意思決定を支援するために,システマティックレビューによりエビデンス総体を評価し,益と害のバランスを勘案して,最適と考えられる推奨を提示する文書」と定義されています★1.近年,さまざまな診療ガイドラインが作成されており,臨床現場においてその果たす役割は重大なものとなっています.
診療ガイドラインは司法の場で用いられることを目的に作成されているものではありませんが,実際,裁判では証拠として提出されることが多いです.今回は診療ガイドラインが裁判でどのように利用されるかについてみていきます.
Copyright © 2024, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.