特集 何を目指すチーム医療
チーム医療に対する診療報酬上の評価の検証
川渕 孝一
1
1東京医科歯科大学大学院 医療経済学分野
キーワード:
病院勤務医
,
栄養サポートチーム
,
呼吸ケアチーム
,
費用対効果
,
負担軽減導入
Keyword:
病院勤務医
,
栄養サポートチーム
,
呼吸ケアチーム
,
費用対効果
,
負担軽減導入
pp.926-928
発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102153
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最近,チーム医療という言葉がよく聞かれる.その背景には医師不足を解決しようとする意図がある.加えて,医師や看護師,薬剤師,臨床工学技師,栄養士といった職種の縦割りをなくし,これらの医療従事者が互いに連携して,患者中心の医療を実現するという目的がある.2010年度診療報酬改定でも,病院勤務医負担軽減策として,医師事務作業補助体制加算に加えて,多職種からなるチームも新たに評価する観点から「栄養サポートチーム」(以下,NST)と「呼吸ケアチーム」という加算が設けられた.それぞれ週1回200点,150点の加算だ.
前者の対象患者は一般病棟入院基本料,特定機能病院入院基本料(一般病棟),専門病院入院基本料のうち,7対1または10対1入院基本料の届出病棟に入院している患者で,栄養管理実施加算が算定されており,栄養障害を有すると判定された者だという.その算定要件は,①対象患者に対する栄養カンファレンスと回診の開催(週1回以上),②対象患者に関する栄養治療実施計画の策定とそれに基づくチーム診療等,③1日当たりの算定患者数は,1チームにつき概ね30人以内とする,の都合3点となっている.
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