研究
病院全職員を対象とした院内ハラスメントの実態調査
渡部 基信
1
1医療法人社団医聖会 学研都市病院
pp.146-152
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211137
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要旨
【目的】病院内のハラスメントの現状を把握するために,病院全職員を対象としたハラスメント調査を行う.
【方法】2018年6〜7月の間に,当院に勤務する全職員(322名)を対象に,無記名の「病院職員のハラスメントに関するアンケート調査」を実施した.主な調査項目は,①院内のハラスメントの実数と被害内容,②ハラスメントの被害者に対する影響,③ハラスメント加害者の実数,④病院職員のハラスメントに対する意識,の4つである.
【結果】194名の回答があり,ハラスメント被害経験者は73名だった.被害者の47.9%は離職を考えていた.一方,加害者は28名で,その半数以上はハラスメントの被害経験者であった.被害経験の有無によって,ハラスメント報道に関する意識について統計学的有意差が見られた.
【結論】本調査によって,病院内の現状を可視化することができ,ハラスメント防止策に向けての有益な情報が得られた.
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