連載 事例から探る地域医療再生のカギ・26
富山大学附属病院の経営改革(後編)
伊関 友伸
1
1城西大学経営学部マネジメント総合学科
pp.208-213
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210920
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2017年6月12日,筆者は富山大学附属病院を訪問し,3度目の講演を行った.まずは,前編で紹介した1年目の大幅な経営改革による黒字化について高く評価し,職員の皆さんの努力をねぎらった.その上で,富山県の地域医療において附属病院の果たす意義の大きさ,人材投資の必要性について話した.
齋藤滋病院長就任1年目は病院決算が赤字であったため,大学本部から大型医療機器の購入や職員採用などの投資はほとんど認められなかった.そこで,DPC入院期間Ⅱ以内での退院促進と徹底的な経費節減による収支の改善に取り組んだ.その結果,4千万円の黒字を達成し,大型医療機器の購入や職員採用などの投資が可能となった.2年目は徹底的な経費節減の継続と共に積極的な投資による収益改善を目指すこととした.
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