医療経営の総合的「質」の検討・5
医科大学附属病院における改革の実践
松井 道彦
1
1学校法人慈恵大学
pp.452-454
発行日 2001年5月1日
Published Date 2001/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903283
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1993年(平成5年),学長の諮問委員会として若手の教授を集めて「慈恵の将来を考える委員会」が発足した.この委員会は1年間の審議を経て「最高かつ最善の医療を提供し得る附属病院を有する医科大学」というスローガンを掲げ,旧来の講座制の下に行われてきた教育・研究・診療および管理運営のすべてが,新しい時代の教育・研究・診療すべての変化のニーズに対応が難しくなり,新しい体制で臨まなければならないと答申した.
その骨子は,教育・研究の場としての「大学」と診療を中心として臨床教育・臨床研究を展開する場としての「病院」を分離して,それぞれに独立した管理体制を持つことで,ともに緊張感を持った有機的な組織運営を行い,そして堅実な基礎医科学研究と臨床医科学研究双方に裏打ちされた最先端医療を実践するとともに,世界に伍する良医の養成と臨床研究を進めることを慈恵大学の将来目標とする内容である.
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