検証・日本医療の論点
医療費地域差についての点描—都道府県別調査の分析から・その2
二木 立
1
Ryu NIKI
1
1日本福祉大学社会福祉学部
pp.446-449
発行日 1989年5月1日
Published Date 1989/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209566
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●人口当たり病床数と所得水準・老年人口比率との相関の変化
上記の重回帰分析に限らず,(老人)医療費の水準ともっとも相関の高い指標が病床率であることはよく知られている.例えば,「中間報告」も都道府県別人口1万対一般病床数と老人1人当たり入院医療費との高い相関(r=0.781)に着目している.
筆者は更に進んで,病床率の地域差の要因分析を行う必要があると考えている.しかも,その場合,最近年のクロスセクション(横断面)分析だけではなく,時系列分析も加えて,病床率と他の要因との関係が戦後どのように変化してきたかを検討する必要がある.
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