グラフ
調整の思想と柔軟なマンパワーで医療と福祉を一本化—横浜市総合リハビリテーションセンター
pp.285-290
発行日 1989年4月1日
Published Date 1989/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209527
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リハビリテーションはいま
リハビリテーション(以下リハ)は人間復権の科学と言われている.その概念はともかく,リハという言葉は一般にもよく広まり,障害児者を囲む医療・社会環境は,近年目覚ましい進展をみせている.確かに医療の進歩のおかげで命をとりとめ,かなりの医学的リハをこなし,障害を抱えながら生活をしている人の数は増加している.しかし,医療機関でのリハは終わったが,実際の社会復帰との間には大きなギャップのある人たちも増えてきて,そのままとり残される人,あるいは幸いその後の対応先がみつかった人でも各々問題を抱えている場合が多いという.
その理由の一つに,障害児者を受け入れる相談窓口,指導機関相互の連携が十分でなく,バラバラであることが指摘されている.各々が地道な活動をしていても,現在,医学的リハの終了時点では,まだ人間の復権にはほど遠いだけに,次のリハステップの総合的な展開に大きな期待がかけられるわけである.
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