医療従事者のための患者学
—"病気の理解"から見た—医療従事者と患者との関係②
木村 登紀子
1
Tokiko KIMURA
1
1聖路加看護大学心理学
pp.259-263
発行日 1989年3月1日
Published Date 1989/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209520
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前号では,患者が初めて外来担当医と出会い,問診,検査というプロセスを経て,病名を知るに至るまでのさまざまな問題点と,"病気に対する理解"という点で医師と患者との間には大きなギャップのあること,すなわち患者は医師から病名を告げられ,病気の内容と予後について説明を受けても,自分の病気について正しく認識することがなかなかできないことを指摘した.
本号では,患者の入院生活における問題を中心に取り上げながら,患者の"こころ"の在り方を吟味し,患者が病気を受け止め,理解し,正しく対処できるようにするために,具体的にどのような援助が必要であり,また可能であるかを模索してみよう.
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