特集 病院と医師—組織のはざまのなかで
組織のなかのプロフェッショナル・フリーダム
野中 郁次郎
1
,
川端 博志
2
Ikujiro NONAKA
1
,
Hiroshi KAWABATA
2
1一橋大学商学部附属産業経営研究施設
2一橋大学大学院修士課程
pp.114-115
発行日 1989年2月1日
Published Date 1989/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209483
- 有料閲覧
- 文献概要
専門職(プロフェッショナル)といわれる様々な職種の中でも,「医師」はその独立・自営の自由業として,また社会的にも高い地位と威信を保証された職種の代表に挙げられる.しかし一方,他の専門職種,例えば弁護士,会計士,税理士などのいわゆる自由業と一括される職種とは,同じ専門的知識を駆使し業を営む点で共通性はあるものの,その特有な立場は異質な専門職としてとらえ得るだろう.
こうした組織における専門職の医師としての特異性は,病院の歴史的な発生過程とその中で形成されてきた特有な組織と人間関係によって,次第に現在の「医師」の地位そして自律性形成の要因となってきたと思われる.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.