特集 病院と医師—組織のはざまのなかで
病院勤務医に期待すること
中村 和之
1
Kazuyuki NAKAMURA
1
1総合病院国保旭中央病院
pp.116-119
発行日 1989年2月1日
Published Date 1989/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209484
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はじめに
現在の日本は世界一の長寿国といわれ,高齢化社会に突入しつつある.年齢構成,疾病構造の変化に加えて,医学,医療技術や医薬品の著しい進歩は当然ながら医療費の高騰をもたらした.かつての高度経済成長の時代は去り,更に医学知識がマスメディアを通じて広く普及し,医療に対するニーズの多様化・高度化が加わり,日本の医療界の抱える問題は極めて多岐にわたることは周知のとおりである.
既に欧米のいわゆる先進諸国では,それぞれ国状に応じて国民の医療に関して種々の施策が試みられているが,いずれも根本的な解決には程遠いようである.
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