特集 医療における民間活力の導入
民間医療保険と保険者の役割
民間医療保険研究会
pp.1017-1019
発行日 1986年12月1日
Published Date 1986/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208957
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損害保険各社は本年4月から医療費用保険を発売した.この保険は入院時の治療費の自己負担部分や差額ベッド代,付添看護費用及び高度先進医療費用を支払うものである.保険料的には8月末で約21億円の規模になったと推計されている.発売以来まだ日も浅く論評できる時期ではないが,この保険の公的制度の補完的役割からすればこの程度の微速前進が望ましいと言えるかもしれない.
さて,今後の民間医療保険の展開は,公的制度の行方と密接に関連するので,現状ではこうなると確信を持って言える段階ではない.ただわが国の医療がこれまで制度や技術から人材育成に至るまで欧米をお手本にしてきたように,民間医療保険においても,好むと好まざるとにかかわらず"民活"の先進地である欧米の民間医療保険のあり方を研究すべきであると思う.
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