グラフ
ハードとソフトの調和—高度医療と患者サービスをモットーに呉共済病院
pp.893-898
発行日 1986年11月1日
Published Date 1986/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208932
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"病院の中に街がある病院","健康医学を推進する病院"という噂を耳にし,その病院を訪ねるべく,広島駅から国鉄呉線で瀬戸内の海岸線を走ること約40分,呉共済病院は戦時中は海軍の軍港として,戦後は造船の町として発展してきた人口22万の呉市の中心地,駅から徒歩10分の市役所や警察署,消防署が立ち並ぶ一角に,昨年5月に完成したという12階建ての瀟酒な姿を見せていた.
前身は明治37年開設の呉海軍工廠職工会病院,その後数回の改称を重ねながら,昭和25年,国家公務員共済組合連合会に編入,80数年の歴史を有する病院である.その間,呉市には公立病院がないために,開設当初から市立病院的役割を担い続け,安定した経営を維持してきた.だが,昭和30年,当市に国立病院が設置されてからは,一時凋落の兆しも見えたという.しかし,「地の利」は大きい.更に岡田院長という"人"を得て病院の士気も高揚,人の和とも相俟って医療内容も向上し,数々の認定資格を取得すると共に,患者数も増加の一途を辿ってきた.現在,1日平均患者数は外来1,400,入院530である.
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